高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2020年09月24日(木)

理想を追って「最下位」

たしかに「最下位」だが「転落」ではない。

転落には「意外にも」という意が少し含まれている。

しかし今季「愛媛FC」の順位は着実に後退していき、

きのう「底」に着いた。それだけのことだ。

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全42試合の半分、前半21試合を終えた時点で

「最下位」。とてもわかりやすい。

つまり現在、J2の22チーム中、

最も「勝ち点が少ない」チームである。

しかし愛媛FCは、最も弱いチームではない。

最も勝ちが少ないチームではない。

最も負けが多いチームでもない。

それでも「最下位」だ。

とても難しい。

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でも1つ理由をあげるならば、

愛媛FCは「最もチャレンジしている」チームだ。

「最下位」はその証であり、勲章だろう。

「15年」もJ2を見ていればみんな気がついている。

勝ち点をぬかりなく積み上げ順位を上げていく方法ぐらい・・・

中盤を省略し、背の高い前線の選手にボールをあずけ

2列目が飛び出して最短コースでシュートを叩き込む。

あるいはセットプレーの名手が

ピンポイントで長身選手に合わせてゴールをもぎとる。

点を取ったら、あとは引いてガチガチに守って、無失点で逃げ切る。

それを1シーズン、ひたすら繰り返していく・・・。

ただ、そこに未来はあるか―

20200909_190028 (1).jpg

たしかに負けは引き分けに、引き分けは勝ちに変わり、

勝ち点が増え、順位も上がる。

観客は増え、クラブにゆとりが生まれ、笑顔が増える―

しかし愛媛FCは、「安易に」それを手に入れることを良しとしていない。

頑として、「理想」のポゼッションサッカーを追い求めている。

ゴールキーパーの足元から、いや、時には手から転がされたボールは

最も近い位置にいるディフェンダーへ。

そこからボランチを交えて地道にパスを繋ぎ、簡単には強行突破しない。

そして縦横のショートパスで地道に相手の食いつきを誘引し

十分に手数をかけて相手選手の間隔を広げていく。

そしてここぞの瞬間、DFのウラへ飛び出したフォワードに

一撃必殺のスルーパスを送りこみ、ゴールマウスに流し込む・・・。

ボールを徹底的にキープし、主導権を渡さない。

「回させられている」と言われようが、

ペナルティエリアの外から、自分たちの仕掛けでスペースを作り、そこを突く。

前半21試合で、愛媛FCの得点は「21」。

わかりやすい。1試合で1点の割合だ。

その1点で勝つ場合もあり、負ける場合もある。

ただ、愛媛FCがあげた「1点」の重みや意味が、

最下位なのだろうかー

新型コロナの影響で、先の見えない準備期間を含め、

前例が一切通用しない「史上初だらけ」だった前半戦。

"理想を追って最下位"

結構かっこよかったりするかも。

後半戦はあさってから始まる。

全てのチームを追う立場。とても分かりやすい。

ただ「最下位」を楽しめるのはこの2日だけかもしれない。

川井監督は言う。

「最終戦が終わったわけではない。手応えは感じている」

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