高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2020年01月30日(木)

冬の砂浜の足跡は深く、強く


私は旅が大好きだ。

特に旅先で、なんでもない風景を見るのが好きだ。


なんでもない道路沿いの壁。

その壁についた無数の白い斑点。

想像を膨らませながら、それはきっと

近所の少年が、黙々とボールをぶつけた跡かもしれない。

それが実際、小学生時代の「大輔」と「恭平」によるものだと知ると

その壁が、たまらなく愛おしくなる。



なんでもない坂道を見てもそう。

これは通学路で、行きは上りで、帰りは下りか。

それが実際は、地元野球部のダッシュのコースだと知ると

坂が受け止めたであろう汗と、セミの声に

過疎の村に満ち溢れていたかつてのエネルギーを感じる。



そして海沿いの駅から見える、なんでもない防波堤と砂浜。

その猫の額ほどの砂浜についた無数の足跡。

それが本当は、地元サッカー選手たちによるものだと知ると

小さな町を照らす希望の灯りにも見えてくる。



20200115_101636.jpg


そしてここにもそんな素敵な日常がある。

選手たちの声に耳を傾けると、なおさらである。


愛媛FC7年目、センターバック 西岡大輝選手。

「ポジティブが服を着て歩いている」と形容される

チーム屈指のムードメーカーだ。

その彼が思わず無口になるほどの「砂浜特訓」


冬の日差しの中、厳しいメニューを終えた西岡選手にマイクを向けた。

*****************************

「常に目の前に砂浜があって、坂道があって、

 僕たちこの時期、ビクビクしてるんです」


海も山もある豊かな自然も、アスリートにとっては

時に負荷でしかないことも。


「ただ僕、今シーズン、7シーズン目になりますが愛媛で、

この砂浜をやることで、すごく体幹の部分だったり、

ケガのリスクを抑えながらレーニングができるので

すごくいいメニューじゃないかと思う」


なるほど体幹が鍛えられるのか。

さらに続ける西岡選手。


この時期は、いかに自分たちの輪を結束させるか、強くするかというのが

大事になってくると思いますし、

去年すごく苦しいシーズンで、

でもそこで踏ん張れたのはやっぱり結束があったから。


でももっとその輪を、でかく強く強固なものにしていければ、

もっともっと苦しい状況で

踏ん張れる力がつくんじゃやないかなと思うので

まだまだ足りないですね。砂浜メニューはもっとやりたいです。


なるほど、ポジティブがジャージ着ているわけだ。

いや、それにしても練習の理解力が深い。


20200115_101710.jpg


そして西岡選手の目が一段と真剣味を帯びた。


チームがより強固なものになるには、

この時期をいかに充実させるかだと思うので、

まずは一人一人が、自分の殻を破って、

もっともっと上に行くんだという思いを内に秘めるのではなくて、

表に発信し続ける。


そしてそれがいい意味で伝染していけば

すごくいい相乗効果が生まれると思うので

しっかりとこの時期を大事にして


これは全て勝つためなので

シーズン最後笑って終われるように

んなで頑張りたいと思います。



マイクを置いて見上げれば、
彼の背中の向こうには
キラキラと輝く海原が広がっていた。

開幕に向けてのトレーニングは、きょうも続く。



愛媛FC 松山市梅津寺海岸 「砂浜特訓」

 




















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