「7連覇」と「秩父宮の青空」
あけまして おめでとう ございます。
先日、東京の秩父宮ラグビー場に
「ラグビー全国大学選手権」の決勝戦を見にいきました。
「世界中の青空を集めたような・・・」
実況中継の常套句、でもその通りでした。
帝京大学 対 東海大学
まさに、紅組 対 青組
紅組が目立つのは、いつの時代も一緒。
さらに「7連覇」がかかっているとなれば
バックスタンドも御覧の通りです。
スタンドの向こうには、神宮外苑の銀杏並木。
全てを脱ぎ捨ててまっすぐに伸びる木々の姿は
ラグビーハイシーズン到来を告げています。
そして決勝戦にしては「控え目」なホイッスルが鳴り響き、
80分後、帝京大は「7連覇」を達成しました。
でも、試合は序盤から「青組」」ペースでした。
ボールは「帝京」、タックルは「東海」。
赤がもって大歓声、青のタックルでため息と悲鳴・・・
これが30分続きました。
まだ、0対0
次第に青組の背中を押し始める 「秩父宮の青空」。
そして均衡を破ったのは「東海」でした。
前半31分、ラインアウトからモールを押し込み
フランカーの選手が先制の「トライ」。
秩父宮がどよめきと歓声に包まれます。
なにかが起きる―
「予感」は醍醐味、
「場の空気」こそ「確信」の構成元素。
「絶対王者」と5対5の同点で前半を折り返すころには
「東海」の可能性を「歴史」から裏付けようと
ファンの指先は手元のモバイルギアを叩き始めていました。
後半「帝京」は、本来のラグビーを取り戻しました。
速いテンポでボールを操り、流れを変えました。
結果は、帝京大 27-17 東海大
そして試合が終わり、「7連覇」の文字が独り歩きし
翌日の見出しを飾りました。
しかし「7連覇」を称える心の震源は
「秩父宮の空気」を変えた東海大の「30分間」に凝縮されています。
「いい決勝戦だったね」
銀座線「外苑前駅」に向かう人波の中、
聞こえてくる賞賛のつぶやき。
視線を上げれば、
そこには 冬の西日に揺れる 「赤い小旗」が
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