高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2012年8月 4日(土)

「疑問」は「感動」

「どうやったら こういう着地ができるんでしょうか」

 

金メダルに輝いた内村航平選手の「跳馬」の着地が

ピタッと決まった直後、

実況アナウンサーが思わず漏らした言葉...

 

共感した。

そういう言葉なんだと思う、響くのは。

 

 

1964年東京オリンピック。

体操の団体と「跳馬」で金メダルに輝いた宇和島東高校出身、松田治広さん。

旧姓「ヤマシタ」。

そう、あの「ヤマシタ跳び」の山下さんに

96年アトランタオリンピック直前、

愛媛を代表するメダリストとしてインタビューをさせていただいた。

 

今でも覚えている。

松田さんが体操を始めたきっかけを話してくださった時の話。

 

後に自分も進むことになる日体大の選手の演技を

目の当たりにして

 

「な~んであんなことが出来るんだろう

  ど~やったらあんなことが出来るんだろう」

 

栄光へのストーリーの全てはそこから始まったという。

その思い出話を語っている時の松田さん。

本当に目がキラキラ輝いていた。

 

体の底から沸きあがって来る思いは

決して難しい言葉ではない。

内村選手の演技と実況アナウンサーの言葉を聴いて

16年前のそんな出来事を思い出していた。

 

***************************

 

思わず口をついた心の叫び・・・

 

頭を巡らせていると・・・

自分にもあった!

しかもこの夏。

 

s-決勝戦 あいさつ.jpg

 

 

「えっ、もう交代?」

 

これだ。

今治西 対 川之江の決勝戦。

1回表、川之江の攻撃、1アウト3塁、2ボール。

今治西の大野康哉監督は、

先発「伊藤」を2番手「中内」に交代させた。

 

「伊藤」といえば小松戦で9回1アウトまでノーヒットノーラン、

西条戦では延長11回無失点完投するなど

この夏、ノーシードの今治西の快進撃を支えた重要人物の1人だ。

 

しかし、プレーボールからわずか9球。

大野監督は前日の準決勝から連投の伊藤を変えた。

 

試合前、大野監督は報道陣に語っている。

「先発はもちろん伊藤です。これまでの流れもありますし」

 

ただ、こうも断言していた。

「もちろんきょうも継投が前提です」

とはいえ、わずか9球で・・・

 

結局、リリーフ登板した中内は

MAX141キロの球威を武器にロングリリーフに成功。

大野監督の起用に見事に結果で応え、優勝投手になった。

 

 

s-優勝 今治西.jpg

 

「な~んでそんな決断ができたんだろう

  ど~したらそんな決断ができるんだろう」

 

 

「疑問」は「感動」につながり、

「感動」は「行動」につながり

「行動」は「栄光」へとつながる・・・のかも。

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