高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2011年10月17日(月)

背番号なき現役

その体育館には笑顔が溢れていた。

 

愛媛マンダリンパイレーツの「ファン感謝デー」。

毎年リーグ戦終了後に開かれる

ファンと選手、スタッフとの年に1度の触れ合いの場だ。

今年もゲームやクイズ、抽選会など大いに盛り上がった。

 

s-体育館.jpg

 

決して多いとはいえないものの、

ほぼ全ての試合に足を運ぶコアなファンを持つパイレーツにとって、

それは毎年、交流の場というよりも、

選手とファンが互いの労をねぎらうまさに「打ち上げ」の雰囲気となる。

 

ところがその「打ち上げ」には

現実に引き戻される瞬間が用意されている。

「退団選手」の発表と挨拶だ。

 

13人。

 

今年のメンバー24人の半分以上がチームを去る。

多くは現役引退を決意し

「第2の人生」に踏み出すことになる。

 

したがってこの日の笑顔は

野球選手のそれというよりも

年相応の「若者」たちの「精神的たくましさ」から来る

エネルギーなのかもしれない。

 

s-あいさつ.jpg 

(今季最終戦 坊っちゃんスタジアム)

 

 

 

「野球で夢を見続けたい」

 

様々な思いや過去を背に愛媛にやってきた若者たち。

野球漬けの毎日は想像どおりの世界だったろうか。

納得のいく毎日だったろうか。

 

野球人には、2種類の人間しかいない。

プロ野球選手になった者と

プロ野球選手になれなかった者。

 

しかし本当の「現役」と「引退」の線引きは

野球を愛し続ける人間と

野球を嫌いになった人間との間にのみ引かれているのかも。

 

この日、一線を退く決意を固めるために

野球から目をそらす方法を取った選手もいるかもしれない。

全てを注いできた「肉体的全力野球」。

それを手放す不安は想像に難くない。

 

s-あいさつ2.jpg 

(今季最終戦 最後の挨拶)

 

 

ただ、どうだろう。

野球の奥深さを知るのは、これからだったりして...。

大丈夫!

そう簡単に「現役」を退けられると思ったら大間違い!

 

パイレーツを巣立った多くのOBの

頭の中をどうぞ覗きに行ってみるといい。

160キロの快速球を投げ、

シーズン40ホーマーを放ち

アベレージ4割越えを果たすための理論が渦巻いているはず。

それは全て、生きるエネルギーに繋がっているように思う。

 

「背番号なき現役」

新たな野球人生の始まり―。

 

 

みなさん本当にお疲れ様でした。

またお会いしたいですね。

グラウンドで!スタジアムで!

 

 

PS:比嘉将太選手の「シーサー踊り」は一生忘れません。

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