高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2010年08月30日(月)

変わらないのは・・・

東京六大学野球連盟85年の歴史上初めてのオールスターゲーム。

2010年8月28日、松山市の坊っちゃんスタジアムは

1万3500人のファンが詰め掛けた。

 

s-スタンド.jpg 

 

東京六大学野球の魅力と愛媛松山の野球熱のなせる業か―。

 

ちなみに2002年には

プロ野球のオールスターゲームを経験している松山。

その違いは百も承知している。

 

それでもプロ野球のフランチャイズでない町だからこそ

市民の野球を見る目は各カテゴリー別に細かく、そして優しい。

 

坊っちゃんスタジアムには、

小、中、高校、大学、社会人、独立リーグ、プロ野球、

さらには女子野球のクラブチーム、日本代表、そして海外チームと

ありとあらゆる野球チームが訪れる。

 

その様子をNHK、民放4局、ケーブルTV、FM局、

さらに新聞、雑誌、専門誌など

必ずどこかのマスコミがほぼ確実に取材し、

映像で、活字で広く県民に伝えられていく。

そんな県はめったにない。

 

s-スコアボード.jpg 

 

慶応、立教、法政の「チーム坊っちゃん」。

早稲田、明治、東京の「チームマドンナ」。

 

もちろんこの試合は興行だ。

選手も「楽しみたい」を連発する。

應武監督も「初めてのことなので」と苦笑いで戸惑いを隠さない。

 

しかしそんな中、「2人」だけは違った。

 

早稲田の「福井優也」と「宇高幸治」。

 

「成長したところを見て欲しい」と宇高。

「落ち着いたなというところを見て欲しい」と福井。

 

しかし地元ファンはそんなこと、

「頼まれなくても」見に来ている。

ただ、ニュアンスが少し違う。

 

「成長したところ」を見にきたのではない。

「成長したかどうか」を見にきている。

 その目はとってもシビアなのである。

ただそれが愛媛の野球の楽しみ方であり、熱である。

 

s-福井歩く.jpg 

 

それにしても、2人の人気は衰えない。

逆にうなぎのぼりだ。

 

済美福井が選抜初優勝、夏準優勝したのが2004年。

3年のドラフトで巨人に指名されながらも結局進学。

 

また今治西、宇高が後輩の熊代を率いての甲子園3回戦が2006年。

 

みんなきのうの事のようだと言う。

 

s-試合前.jpg 

 

そしてこの日、チームマドンナの先発は福井。

やはり福井には先発が似合う。

 

そしてこの荒れ球!

高めに外れ、胸元をえぐり、しばらくはそんな感じ。

ただ、調子が悪いわけでは全く無い。

見誤ってはいけない。

スライダーで簡単に2ストライクだ。

しかも投球テンポが異常に早い。

ちぎっては投げ、ちぎって投げ・・・

 

1回、フォアボールのランナーに続いて

法政の多木にタイムリーを打たれた。

ただそれも含めて福井にはウオーミングアップだ。

最後まで1人で投げきる。

全試合投げきる。

それが福井だ。

 

尻上がりに調子は上がっていく。

どんどん球速も上がる。

出た、148キロ。

 

本質は何も変わってない―。

ただ、調子を整えるまでの時間が短縮されたか。

 

結局、福井は3回を投げ2安打1失点で投了。上々の内容だ。

 

「力を入れ過ぎてしまいました。

 楽に投げれば、楽に抑えられるということがあらためて分かりました」

 

「スタジアムに名前がコールされた時、

 歓声が大きくなったので嬉しかったです」

 

「先のことは考えずに、リーグ戦に臨みたいです」

 

そして最後に―

 

「できれば、行きたいです」。

 

胸に秘めた思いはひとつ。

 

福井優也。

 

あの日と何も変わっていない―

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