高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2019年10月18日(金)

秋にサクラが咲いた「2019」

日本の歴史的快進撃で空前の盛り上がりを見せているラグビーワールドカップ。

「3連覇はノルマ」と豪語するニュージーランドを筆頭に、

オーストラリア、南アフリカ、イングランドなど強豪国が

初のアジア開催、日本大会でひと暴れしようと手ぐすねを引いています。

 

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(東京スタジアム ニュージーランドvsナミビア   5万の観衆、試合前の静寂)

 

こうした中、アイルランドに屈辱の「ボーナスポイント狙い」のキックを蹴らせ、

スコットランドに感情任せのラフプレーを誘発させ、

決勝トーナメントへ、どっしりと真っ直ぐに突き進んでいった日本。

 

想像しうる全てのメニューをこなし鍛え抜かれた頭脳と、

そこから発せられるパルスに瞬時に反応する鋼の筋肉を支えに

予選プール4連勝という想像を超える結果で目標だった8強入りを果たしました。

 

こんな日が訪れるとは正直思っていませんでした。

「リーチのオフロードパス、すげ~!」

「姫野のジャッカル、半端ね~!」

そんな言葉を、街で、電車の中で、普通に耳にする日が来るとは・・・。

 

2019-10-17taka-s-W2.jpg

(ニュージーランド 「ハカ」   突き刺さるマオリ族の雄叫び、包み込む大歓声)  

 

 

私が高校ラグビー県予選決勝戦を初めて実況したのが1996年。

ただこの頃、日本のラグビー界は、前年の第3回ワールドカップの後遺症に苦しんでいました。

 

日本 17-145 オーストラリア

 

完膚なきまでに叩きのめされた歴史的大敗。

世界ははるか彼方にあり、同じ競技とは思えぬほどそこに至る道さえ見えませんでした。

そしてラグビー人気も下降線をたどり、

花園の全国高校ラグビー大会では、ビッグスポンサーも撤退しました。

 

あれからまもなく四半世紀―

よくぞここまで来たことか!

 

大学ラグビーと社会人ラグビーが、冬の風物詩的な色合いも含めて人気を博した時代を経て、

2003年から「トップリーグ」がスタート。

ラグビーのプロ化で試合数は増え、レベルも急上昇していくと、

世界のトップ選手が日本でプレーし始め、世界の平均値が徐々に日常に落とし込まれていきました。

 

そして、2009年7月28日、「第9回ラグビーワールドカップ」の開催地が日本に決定。

10年後のホイッスルに向かって、強化策も第2エンジンが始動します。

 

すると2015年には "ブライトンの奇跡"  

ワールドカップの舞台で日本が南アフリカを破る大金星をあげ、国内のラグビー熱は沸点に到達。

 

2016年からは、南半球強豪3か国が中心の「スーパーラグビー」に日本の「サンウルブズ」が参戦。

日本が世界ランキングトップ10の「ティア1」と肩を並べ、乗り越えるためには、

どこを伸ばし何を補えばいいのか、

骨きしむタックルを受けながら脳裏に刻みこんだ試行錯誤のデータは

気の遠くなるような長期強化合宿を通じて着実に「勇敢な桜」の血となり、肉となっていきました。

 

2019年9月20日、ラグビーワールドカップ日本大会が開幕。

 

そして日本は世界を飲み込み、

秋に「サクラ」が咲かせました。

 

 

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(秋にサクラが咲いた2019年)
 
 
 
いよいよ10月20日、
 
ブレイブブロッサムズ=勇敢な桜の戦士たちが、
 
日本ラグビー史上初のワールドカップ準々決勝 南アフリカ戦に臨みます。
 
 

 

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