高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2018年5月20日(日)

衣笠祥雄・・・鉄人のフルスイング

 

青葉、若葉の季節に...「鯉の季節」!

鯉と言えば「広島カープ」ですね。

 

 

かつては「開幕からの勢いも、鯉のぼりが泳ぐ頃になると

なぜか失速する...」という意味で使われていましたが、

時代は変わりましたね!

 

 

カープは今、鯉の季節をステップに一段と勢いが増し、

マツダスタジアムはもう連日真っ赤っかです!

 

 

 

そんな鯉の季節に届いた悲しみの一報...衣笠祥雄さんです。

 

 

現役時代の「フルスイング」に魅了された

カープファンのみならず、日本中の野球ファンが、

突然の訃報に言葉を失い、悲しみに暮れました。

 

 

そんな折、私は出張で広島を訪れた際、

「旧広島市民球場跡地」に立ち寄りました。

 

かつてのスタジアムはほぼ跡形もなく、

今ではイベント広場として利用されていますが、

その広大な敷地の一角にある「勝鯉の森」―

 

 

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そこには、衣笠さんが1987年に樹立した

連続2131試合出場の世界新記録を記念した石碑があり、

最終記録「2215試合」も刻まれています。

 

 

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この日も訃報に触れたファンが次々に訪れ、

カープの黄金期を支えた「鉄人」に思いを寄せ、

花を手向け、その死を悼んでいました。

 

 

 

その夜、市内八丁堀のバーでお酒を頂いていると、

初老のマスターが、かつてチーム関係者から聞いたという話を聞かせてくれました。

 

 

「衣笠さんは、フルスイングが代名詞になっていましたが、

  自分自身では『バッティングに力はいらない』ということは

  分かっていたようですね。

 

でもバッターボックスに入ると、

どうしてもフルスイングしてしまうんだそうです」

 

 

 

強烈な個性がひしめき合い、

そこから生まれる人間ドラマとエネルギーを

あすへの活力に昇華させていた高度成長期の日本。

 

たかが野球、されど野球―。

 

その魅力に取りつかれ、

生涯バットを力一杯握り続けた永遠の野球少年の姿は、

いつまでも私たちの記憶に刻まれています。

 

 

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(広島市中区 勝鯉の森 4月撮影)

 

 

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