「美しき魂の走り」 キャプテン中原
勝利だけがスポーツの魅力ではないと思いました。
ゆがんだ表情、今にも倒れそうな足取り
それでも右腕と左足、左腕と右足、交互に前へと送り続けるその姿。
上半身は重力に引きずり込まれるように傾き、
そしてなによりも後続に抜かれていく。
それでも―
「中原海鈴」選手はタスキをつなぎ切りました。
腰は折れ、視界は足元のアスファルトを捉え、
ラスト1キロが途方もない距離に思えたことでしょう。
それでも、自分の右足を右のこぶしで叩いてムチを入れ、
顔を上げ、姿勢を立て直し、あろうことかペースをあげて・・・
6区の上原明悠美選手のもとへ飛び込んでいきました。
中原海鈴選手は、日本一の駅伝チームの「キャプテン」
「松山大学」の文字に込められた意味、
そしてきっと、「たすきの裏」に刻まれているはずの思い、
その全てが、「美しき魂の走り」を生み出したのでしょう。
「キャプテン中原」
日本にまた一人、熱きランナーの誕生です。
(写真と本文は特に・・・)