銀輪通信 ~初夏の阿波編~
「来たれ、鬼脚!」
そんなキャッチフレーズに恐れをなしつつも
参加してきました・・・
「ツールド にし阿波」
にし阿波?
馴染みの薄い人も多いかもしれませんね。
徳島県の「池田」です。
しかもスタート、ゴール地点の駐車場は
あの池田高校ナインも練習したであろう
「池田球場」周辺の公園内。

(池田球場)
元高校球児としては、
なにか嬉しいような、申し訳ないような・・・。
早朝から感慨にふけりながら、パチリ。
今回参加したコースはこの「Cコース」。

吉野川を背にスタートし、反時計回りに
山を走って、吉野川に帰ってくる「105キロ」。
初めて参加するので、どんな道がまっていることやら。
ただ、45キロ過ぎから12キロほど「坂」があるらしく・・・
ま、考えても仕方がないかと、
さして気にもとめずスタート地点に集合です。

(「激坂」が待っているとも知らず・・・)
そして午前7時40分スタート。
コースは秘境そのもので、
朝のひんやりした空気の中をわけいっていくのはまさに爽快。
ゆるやかな上り坂もなんのその、くるくるペダルも回ります。
すると・・・

あ~、有名な「小便小僧」さんじゃないですか。
そう、ここは「祖谷渓」なんです!
200mの深い谷を見下ろす岩の上・・・
こんな感じです。

さて、ロングライドイベントの楽しみのひとつは
やっぱり「エイドステーション」!
今回は道中、5か所ほどありましたが
ホントに充実してました~。
山深いところにある、小さな小学校の校庭で、
地元のおばあちゃんが握ってくれたおにぎりを頬張れば、
疲れも吹き飛ぶってものです。
ただ、食べることに必死で写真なんかはありません!

しかし、タダでは腹ごしらえもさせてくれません。
この先、やはり待っていました・・・坂?
いえいえ、「激坂」でした。
その名は「落合峠」。
噂どおりスタートから45キロ地点から
道は急にその角度を増していき、
標高1520mのピークへ12キロにわたる
「坂」との・・・いえ、「己」との格闘が始まりました。

なぜ、人は坂を上るのだろう
遠い異郷の地へ出向き、参加費を払って
もがき苦しみに行く。
脚が攣りながらもペダルを押し込み、
上へ上へ・・・
次のコーナーの先で坂が終わることを祈りながら・・・

見知らぬ人も、
ここまでくると、もう共に闘う仲間のよう
励まし、励まされ、上を目指す。
無心・・・

そしてきょうも確信する。
「終わらない坂はない」
このあとは、ひたすら重力に身を任せ
落ちるように下り続けると
いつしか視界に飛び込んでくるのは
とうとうと流れる「四国三郎」吉野川。
そして、 川面を吹き抜ける「向い風」のなか
最後は22キロの川沿い直線ロードレースを満喫~
ハードで、でもとってもあたたかい
「ツールドにし阿波」
おすすめです!
