高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2012年11月27日(火)

曇り空の向こうに広がる「花園」

その若者たちは、

この人を高く高く空へと差し上げるために

日々、鍛え続けてきたのかもしれない。

 

県立高校の三島を率いて「12年目」の野本聡監督jは

「8年連続」で決勝進出を果たし

「2度」花園の芝を踏んだ。

 

しかし1度目、06年決勝の相手は「新田」。

09年2度目の決勝の相手は「松山聖陵」。

「北条」には決勝戦で3連敗を喫していた。

 

いいチームなのに最後でトライが取りきれない

なぜなんだろう・・・

北条との4度目の決勝対決を前に

野本監督は確固たる答えを見いだせない状態が続いていた。

ただ、今年の三島フィフティーンには

「優勝するんだ」という目的意識とプランだけは

くっきりと明確だった。

 

VTRでその瞬間を止めると、よくわかる。

1トライをあげ、5対0とリードして迎えた「前半27分」、

相手陣内でペナルティを誘った瞬間、

画面に映る黄色いジャージの全員が

ほぼ同時にゴールポストを指さした。

 

それは、「後半8分」、そして「試合終了1分前」でも変わりなく、

キャプテン渡邊純也は、精密機械のように

楕円球をポスト間に放り込んでいった。

 

19対0の完封勝利。

FW力で接点を制し、セットプレーを安定させ、

そしてタックルを繰り返し、キックを決めた。

 

「長い3年間でした・・・」

そう振り返った野本監督は

まもなく、教え子たちの本当の力を

身を持って知ることになった。

 

秋の空をいつまでも、いつまでも見つめながら・・・

 

s-三島優勝.jpg

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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