高橋浩由の「スポーツ素敵に隠し味」

2012年6月20日(水)

最後に笑うために・・・

 

先週末、四国高校ラグビー選手権大会が

久万高原ラグビー場で開かれた。

 

愛媛からは県大会優勝の北条がAブロックに出場。

決勝で、徳島王者の貞光工業と対戦した。

 

でかい。

貞光の第一印象だ。

データを見る。

北条、76.4キロ

貞光、87.6キロ、その差11.2キロ!

大きな相手に、どう戦うか。

まさに花園1回戦のシミュレーションだ。

s-北条4.jpg

前半 3分、貞光がFW力で先制トライ。ゴール成功   北条 0-7貞光工

前半 5分、北条がBK展開でトライ。           北条 5-7貞光工

前半10分、貞光がスクラムから№8が飛び出しトライ  北条 5-12貞光工

前半14分、北条がキックパスでウイングを走らせトライ 北条10-12貞光工

前半31分 北条がゴール前ラックから右に繋いでトライ 北条17-12貞光工

 

まさにノーガードの打ち合い―

s-北条3.jpg

 

北条は前半終了間際に逆転トライ。

5点をリードして折り返せば、

後半8分にも、BK展開からトライ。北条22-12貞光工

試合は決まったかに見えた。

 

s-北条2.jpg

 

しかし―

貞光工は「柔軟な固まり」になって

ゆっくりと北条陣内をゴールへの最短距離で歩み始めると

後半18分、ゴール前のラックからサイドアタックで中央トライ。ゴール成功

北条22-19貞光工 3点差。

 

さらに終了目前、貞光工は

再び敵陣深く歩みを進めると、最後はサイドを突いて逆転のトライ。ゴール成功。

そしてノーサイド。

 

北条22-26貞光工

 

s-北条1.jpg

 

こんな試合を毎年12月27日に見てきたような気がする。

ただ、6月にこれを経験できた北条。

 

ラスト10分で2トライ2ゴールを決めた貞光工。

派手さとも、格好よさとも無縁のアプローチ。

もしかすると本人たちも好きな攻撃スタイルではないかもしれない。

もっとBK展開で走り勝ってみたいのかもしれない。

 

ただ、少なくともこの日の貞光工の選手に「迷い」は微塵も感じられず、

「優勝する」というミッションを確実に遂行した。

チーム全員の思いの「最大公約数」でもある「勝利」を掴んだ。

 

「チーム作り」には段階がある。

理想のスタイルがあっても、そこに至るのに

中間を省略するわけにはいかない。

その試合の「テーマ」。

時には結果を捨てても、貫徹する必要がある。

 

そしてその「覚悟」は、

花園予選決勝の後半20分過ぎ、

きっとチームの「勇気」となって帰ってくるのではないだろうか。

 

 

2012年6月18日(月)

キャプテン村上

ロンドンオリンピック日本選手団の「キャプテン」に

男子やり投げの村上幸史選手が選ばれた。

 

日本がオリンピックに参加して丁度100年。

その節目のロンドン大会で村上は大役を任される。

 

村上選手は過去、2010年広州アジア大会で

日本選手団のキャプテンを務めていて、

その時、83m15の当時の自己ベストを更新して金メダルに輝くなど

「キャプテン」との相性は上々。

 

日本選手団の結団式、そしてロンドン五輪の開会式には

マストで参加しなければならないため、

JOCも選手選考に苦慮したようだ。

 

しかしここは大役を、メンタル的にプラスに捉え、

村上選手には、一気に「ロンドン五輪」の主役になってほしいと思う。

 

もちろんディーン元気選手に傾いた流れを

変えるきっかけになるのは間違いない。

 

全ては、「その一投」のために!

 

 

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