「無」
この文字の意味は何か。
「何も無い」、「空っぽ」といった否定的要素を多く含むもの。
または、「無心」、「無我」といったある種、人間の理想の境地を表すもの。
文字だけでは読みきれない深さがありますね。
では、「0-0」。
0から0を引いても・・・ではありません。
0対0... 試合の結果です。
つまりドロー、引き分けです。
この0対0という結果。どんな競技で見たことがありますか?
野球でしょうか。サッカーでしょうか。
競技によって見え方が違ってきますね。
先日、このスコアに出会いました。
「北条 対 松山工業」・・・そう、ラグビーでした。

ラグビーのスコアレスドローとは一体・・・
高校ラグビー新人大会「準決勝」。
去年、花園に出場し、今大会も第1シードの「北条」と
旧チームはベスト4ながら急激に力をつけてきた「松山工業」の対戦。
スタンドには早くも秋の花園予選を見据えたOBや関係者らが
鼻息荒く声援を送りました。
そしてキックオフ。
すると、25分ハーフの50分間はあっという間でした。
スキルの高い「北条」は素早いパス回しでボールを支配。
FW、BK一体となった連続攻撃を見せます。
しかし「松山工業」の出足鋭く「痛い」タックルが炸裂。
オフサイドギリギリのロケットスタートタックルで
北条の多彩なアタックに耐えます。
おそらく新チームになって最初の大一番。
想像以上の「圧」を感じながらも
両チームの選手たちの意地とプライドは最後まで火花を散らし続け、
つんのめるようにノーサイドの時を迎えました。
結果は、前後半通じてノートライ、ノーゴールの
北条0―0松山工
その後の抽選の結果、軍配は北条に上がりましたが
その濃密なファイトには、
「スコアを越えた意味」が十分に織り込まれていました。
決勝は2月5日(日) 北条vs三島
去年の花園予選決勝と同じカードです。