『念ずれば 花ひらく』

砥部町に今月11日オープンした坂村真民記念館に行ってきました。
"癒しの詩人"として愛媛県民には十分知られていますが
県外の方はどれくらいご存知なんだろう。
私は、長浜のパン屋・まことやさんのご主人を通じて知りました。
ご主人のような"真民ファン"は世界中にいて
詩碑は全世界に700以上建てられているとか!
http://www.shinmin-museum.jp/
最も有名なのは「念ずれば花ひらく」
真民さんは、幼少期の辛い体験や大病の経験から
いつも弱者に寄り添う優しい言葉で
「生きる」こととは何かを語りかけてくれます。
どの詩も、自分の人生に照らし合わせて読めるので
中には、涙を流しながら詩と対話している来館者もいらっしゃるそう。
3.11に記念館がオープンしたのも
東北の被災者とともに歩みを進めたいというメッセージで
真民さんの記念館らしい「寄り添い」の心が感じられます。
そんな真民さんの詩が
いま東北の被災者の中でも改めて注目されています。
『鳥は飛ばねばならぬ』 坂村真民
鳥は飛ばねばならぬ
人は生きねばらなぬ
怒涛の海を飛びゆく鳥のように
混沌の世を生きねばならぬ
鳥は本能的に
暗黒を突破すれば
光明の島に着くことを知っている
そのように人も
一寸先は闇ではなく
光であることを知らねばならぬ
(↑詩の一部紹介)
人はどんな辛いことがあっても生きなければならない。
いま、真っ暗なトンネルの中で涙に暮れている人も
生きなければならない。
家族を亡くし、故郷を失くし、日常を失っても
人は生きねばならない。
人は前を向いて歩み続けなければならない。
昭和51年に作られた詩ですが
いまの日本人の心にはズシンと重く響きます。
記念館には、真民さん直筆の書が57点飾られ
活字の詩集にはない、真民さんの真心が読み取れます。
松山にいらしたなら、ぜひ!ゆっくり真民さんの詩の世界へ!
砥部焼伝統産業会館のすぐそば。
私も、ゆっくり自分と対話するため、もう一度出掛けたいと思います。